キャラメルボイスのタイムトラベラー

僕は貴方の事解らないし、知らないけど

しげおかくんをすきになりたい


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私はしげおかくんがすきです。
あの溶けるような歌声も、えくぼのできるくしゃくしゃの笑顔も、小さなおてても、大きな口も、ヘアアイロンがかからなかった黒髪も、しっかりとした肩幅も、もちろん全部。

でも、見た目などについては言っていても、私はしげおかくんという存在を「すきだ」とあまり言いません。
言いたいけれど、言えないのです。
だって今の私は、しげおかくんをすきだなんて言える場所にいない気がするから。



すきだと言うためには、しげおかくんはあまりにも高いところに居すぎる。
もっと低いところに居てくれたら、簡単にすきだと口にできるのに。
私がもっと高いところに行けたなら、すきだと言う勇気ができるかもしれないのに。


しげおかくんは、とても強くて、深くて、優しくて、漫画や小説や、夢の中の人のような感覚がするのです。
なのに、それなのに夢の中の人じゃない。
今この世界で、すぐ近くに存在していて、同じような時を歩んでいる。
非現実の世界の人だったり、ずっと昔の偉人だったり、遠い国の人だったら、私はもっと簡単に、彼がすきだと口にできていただろうに。
同じ日本に住んでいて、年も近くて、現実にこの目で見て本当に存在するのだと知っている。
だからこそ、こんなにも違うんだと突きつけられているような、お前はどうしてこんなに違うんだと自分で自分に責められているような、そんな気持ちになるのです。


しげおかくんは、「人生も、青春も全部捧げてきたから、(悩んだ時期にも)一回もやめたいと思わなかった」と10000字インタビューで言いました。

なんで、辛い時期に、不安が頭に渦巻いた時期に、焦った時期に、その状態から逃げたくならなかったの?もういやだと思わないの?どうしてそんなに強く心を保てるの?


しげおかくんは、「ジャニーズに入るまでの、流されて一生懸命になることもカッコ悪いと思っていた生き方が汚点」だと言い、「ジャニーズに入って人生のすべてを学び、言葉じゃ足りないくらいいろんなことに気づかせてもらった」とも言いました。

どうして、そんな風に汚点だと言い切れるの?それを後悔するのではなく、汚点だと言い切れるくらいに生き方を変えられるの?


しげおかくんは、「早起きとかしてしんどいなと思うこともあるけど、おとんが家族のために30年、40年不満も自慢も言わずに朝早く出て夜遅くまで仕事をし続けてきたと気づいてからは、"がんばってんねん"とか口に出すのってクソダサいなって思えて」きたとも言いました。

なぜそんなことに気づけるの?仕事をして、親と同じような立場に立ったら気づくのかもしれないけれど、どうして不言実行を実行できるの?



もう、彼の文章を読み、彼の言葉を聞く度に、今の私は彼に近づけていないと感じざるを得ないのです。

だって私は、大変なことがあったり、乗り切れるか分からないことがあったり、辛いと思うことがあったら、投げ出してしまいたいと思ってしまうし、やめたいと思ってしまう。
昔の自分がもっと頑張ればこうなったかもしれないのにと考えたり、あまり思い出したくない自分がいたりはするけれど、それを汚点だと割り切れるほど今の自分は何も変わっていないし、どうすればいいかも分かろうともしていない。
頑張ったら認めて欲しいし、つかれたら口に出して吐き出してしまいたいと思う。
どう考えても、私がつらいとか大変だと思っていることなんて、しげおかくんのほんの何分の一、何十分の一のはずなのに。

何をとってもしげおかくんの覚悟や強さからは今の私は程遠い。



だからか私は、最近「しげおかくんのようになりたい」と思うようになりました。

少しでも強くなりたい。
少しでも前を見続けたい。
少しでも地に足をつけられるようになりたい。
もっと一生懸命になりたい。
諦めない人になりたい。
なりふり構わず頑張れる人になりたい。
素敵な人になりたい。
魅力的な人になりたい。
私にとってそれを体現する存在がしげおかくんなのです。



正直、逃げたい時や自分がダメな時に、目指す人を思い浮かべるのは、よい道しるべにもなりますがとても苦しいです。

でも、まずはそれを思い浮かべても苦しくならないくらいに、憧れと呼べるくらいに近づきたい。
もしそれが自分の中で叶ったとしたら、今度は、私はしげおかくんがすきだと胸を張って言えるくらいになりたい。

しかし私がこんなに遠く感じていても、しげおかくんはまださらなる高みを目指して進んでいる。
ということは、しげおかくんに近づくためにはしげおかくんよりもっとずっと早いペースで走らなければいけない。

きっとそれはとても苦しくて難しいけれど、いつか、しげおかくんの背中が目の前に見えるくらいになれますように。

いつか、胸を張ってあなたが好きだと言えますように。